米国のデリバティブ業界規制機関である商品先物取引委員会(CFTC)は、登録スワップディーラーであるStoneX Markets LLCに対するCFTCのスワップディーラーに適用される業務行為基準の違反についての告発と和解を同時に行ったことを発表しました。
具体的には、CFTCはStoneXがCFTC規制23.431に違反して数千のPre-Trade Mid-Market Marks(PTMMM)を開示しなかったと判断し、さらにStoneXがCFTC規制23.602に違反してPTMMMコンプライアンスプロセスを十分に監督しなかったと判断しました。
この決定により、65万ドルの民事金銭制裁が科され、StoneXには是正措置を完了し、そのコンプライアンスに関する報告書を執行部門に提出するよう義務付けられています。
事件の経緯
StoneXは認め、決定によれば、2016年から2022年にかけての多くの取引において、StoneXはPTMMM開示プロセスを十分に監督せず、その結果、StoneXは数千のスワップ取引におけるPTMMM開示要件に違反することになりました。具体的には、StoneXは自社の価格設定方法論に一貫していない(つまり精度が不十分な)PTMMMを確実にするための手続きを実施せず、PTMMM開示要件について関連する者を十分に訓練し監視せず、カウンターパーティに適時PTMMMを提供しなかったのです。