バークレイズ銀行、取引履歴の提供義務に違反
英国の競争・市場庁(CMA)は、バークレイズ銀行に対し、2017年Retail Banking Market Investigation Orderの第5部に違反したとして警告を送りました。違反事項には、支払い取引履歴の提供遅延や未提供が含まれています。この問題は、バークレイズ銀行が1,648件の取引履歴を提供しなかったこと、さらに659件が遅延して提供されたことが発端です。
改善措置と管理体制の強化
バークレイズ銀行は、この違反を受けて迅速に対応策を講じました。まず、取引履歴が提供されなかった元顧客に対して、アクセス方法を説明する手紙を送付し始めました。また、技術チームとの週次チェックインを実施し、取引履歴のバッチスケジューリングが適切に行われるよう監視を強化しました。
さらに、月次管理報告書の強化手順を導入し、アカウント閉鎖後の取引履歴の送付が規制要件に従って行われていることを確認しています。また、上級管理職が行動計画の進捗状況を監視し、さらなる違反を防ぐための対策を講じています。
デジタルルートの最適化と支援体制の改善
バークレイズ銀行は、デジタル支払い取引履歴の提供ルートの最適化や、関連するプロセスと制御の見直しも進めています。特に、取引履歴のデジタル提供のプロセスを見直し、効率性と正確性を向上させるための新しい戦略を検討しています。また、同社は、社内での支援体制とリソースの強化にも取り組んでおり、これにより、スタッフが適切に対応できるようにしています。業務ドキュメントの改善も行い、プロセスや制御の明確なガイドラインを提供しています。これらの対策により、今後の違反を防止するための強固な体制を構築し、顧客に対するサービスの品質向上を目指しています。