ASIC、初のライセンス取消
ASICがライセンス取消を実施しました。対象は、リベルタス・ファイナンシャル・プランニングです。この措置は、オーストラリアの金融業界に大きな波紋を広げています。CSLRによる補償支払いを受けたことを受け、ASICは同社のライセンスを取り消しました。
オーストラリア証券投資委員会（ASIC）は、かつて全国規模の金融アドバイザリー事業であったリベルタス・ファイナンシャル・プランニング（清算中）のオーストラリア金融サービスライセンス（AFSL）を取り消しました。
これは、補償制度の最終手段（CSLR）による補償支払いを受けてASICがAFSLを取り消したのは初めてのことです。
CSLRによる補償制度
CSLRは2023年6月に設立され、2024年4月から運用を開始しました。CSLRは、オーストラリア金融苦情処理機構（AFCA）から個人向け金融アドバイス、信用仲介、証券取引、または信用提供に関する未払いの決定を受け、その他の適格基準を満たす消費者に対して最大15万ドルの補償金を支払うことができます。
CSLRに請求するには、まずAFCAの苦情処理プロセスを完了する必要があります。CSLRからの支払いを受ける前に、金融会社から補償金を受け取るために合理的なすべての措置を講じなければなりません。
CSLRがAFCAの決定に基づいて適格な消費者に補償金を支払い、補償金を支払わなかった会社の詳細をASICに通知した場合、ASICは当該会社のオーストラリア金融サービスライセンスを取り消さなければなりません。
リベルタスのライセンス取消経緯
この取消しは、裁量権やメリット審査の対象ではありません。
2023年7月24日、AFCAはリベルタスに対して決定を下しましたが、リベルタスは支払いを怠りました。2024年7月24日、CSLRはAFCAの決定に対する補償金を個人に支払い、ASICに通知しました。2024年8月14日、ASICはリベルタスのオーストラリア金融サービスライセンスを取り消しました。
